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連載・ソウル(魂)、旅する・3~予知夢~

魂は幾度も転生してきた・・・。

そして、21世紀、転生の最終章がいよいよ始まった。

アセンションまでの魂の旅の様子を、感じたままに連載します。

PS.何の計画性も無いのでどうなるかわかりません。(゚▽゚*)

僕は、病気のママより不安定なパパの方が心配だった。

お姉ちゃんはどうかわからないけれど、僕が感じるに、パパよりは心配しなくてよさそうだった。

お姉ちゃんはいつも明るくて、元気で、お友達もいっぱいいるみたい。

パパにいつも今日の楽しい出来事を話していたから。

僕は、パパが心配だった。

・・・

知らない道を僕は歩いていた。

知らない町だったけど、安全な感じはあった。

レンガ造りの街角を不意に曲がってみると、そこはケーキ屋さんだった。

店頭にいろんなケーキが飾ってあって、店員さんがこう言っていた。

「このケーキを食べたい人はここに並んでください」

「このケーキ」とは、バームクーヘンだった。

大きなバームクーヘン。

僕はあんまり食べたいってほどではなかったけど気になって立ち止まっていた。

しばらく眺めていると長蛇の列が出来上がっていた。

人間以外に、そこには、犬、鳥、鹿、猫も並んでいた。

店員さんは言っていた。

「この奥のパーティー会場でケーキを振舞います。食べたい人は並んでください。」

僕はあんまり食べたくないのに、なぜか気になってまだ、眺めていた。

次の瞬間、僕はあわてた。

パパが並んでいる・・・。

・・・

僕はおもむろにその列に並んだ。

パパの2人うしろ。

やがてその列は、「奥のパーティー会場」に誘導された。

僕はパパに気づかれないように顔を隠して進んだ。

・・・

きらびやかな金色にきらめく広く優雅な階段を列は進んでいった。

その先がパーティー会場のはずだった。

しかし、店員は言った。

「ケーキはこの先で振舞います。引き続き進んでください」

・・・

その先の階段は、狭く、暗く、急で、上りにくい階段だった。

暗かった。

2人先のパパの後姿を見ながら僕は一生懸命上った。

時に段差が高すぎて僕は難儀したが、がんばってパパについていった。

店員は言った。

「もうすぐです」

その瞬間、パパが振り返った。

僕はとっさに目をそらした。

どうしてかわからないがパパにばれてはいけないと思った。

パパは僕のことに気づいた。

体ごとこちらに向いてじっと僕を見た。

僕は急で狭く暗い階段を一気に転げ落ちた。

そして振り返ると、パパは僕を数歩、追って、

ぼーっと僕を眺めた。

その後、パパの目は「あの子は誰だろう・・・」という目になった・・・

僕は悲しかった。

僕がわからないの?

パパの目を見て僕は悲しくなった。

僕は、「パパ、ボクだよ!」と思うと同時に

後を だまってこそこそと追った罪悪感や、

なんだかわからないもやもやで

僕は一目散に上ってきた階段を下った。

・・・

長い時間がたったように思う。

・・・

僕は目が覚めた。

・・・

この間嗅いだ、ママの匂いで僕は目が覚めた。

僕は病院にいた。

すでに治療は済んで僕はパパの腕の中だった。

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